サーフボード購入する際、サーフボードの素材で悩んでおられるサーファーも多いのではないでしょうか?
そこでサーフィン歴15年、いろんなサーフボードに乗ってきた私の経験から選ぶべきサーフボードの素材、そして上達を目指すサーファーが選ぶべきサーフボードと理由について解説していきます。
この記事を読み終えた時にはもう悩まないと思います。
自分の好きなサーフボードで思いっきりサーフィンを楽しみましょう。
コントロールのPU×走りのEPS
サーフボード選びは非常に奥が深く、サーフボードのサイズ、体積、形状、素材、さらに乗る波のサイズ、パワーによっても変わってきます。
そこで代表的な2種類の素材、PUとEPSを素材基準で選ぶときはシンプルにコントロールのPU、走りのEPSと考えましょう。
詳しく解説していきます。
素材の違いは反発力の違い
きめ細かい素材のPUと粗いEPSでは空気の保有量が変わってきます。
きめ細かいPUは保有量が少なく、EPSは多くなります。
そしてこの空気の量が反発力の差を生むのです。
空気の保有量が少ないPUは波に対して反発力が得ずらく、多いEPSは反発力を得やすい。
反発力が得ずらいPUは推進力維持がシビアになり、反発力が得やすいEPSは推進力維持が容易になります。
この反発力で板が走る事がEPSの最大のメリットとなります。
では、PUはダメなのでしょうか?
次に解説していきます。
PUは波のポケットでサーフィン出来る
先ほどPUは推進力維持がシビアになると解説しました。
これは逆に言うと、シビアな推進力を得て維持する為には、波のパワーを最大限利用する必要があるという事です。
これがテイクオフで言うと波のピーク、ライディングで言うと波のボトムtoトップ、波のポケット、要するに波のパワーゾーンという事になります。
この波のポケットが波の一番おいしい部分で、波のポケットでサーフィンする事が重要なのです。
そしてこの波のポケットでターンする事こそが、サーフィンの一番の醍醐味なのです。
もちろんEPSでもポケットでサーフィンする事は出来ます。
ですが、いい波になってくると、推進力があり過ぎる事によって技量が必要になる事も多くなります。
レギュラーボードはPU、小波向けはEPS
極端に言うとオールラウンド~パフォーマンスはPU,小波用はEPSで良いと思います。
パワーレスな小波の場合、反発力が低く重さのあるPUは沈んでしまいす。
その際、パンピングやトリミングで必死に走らせる事になりかねません。
逆にEPSの場合、反発力と軽さが有利になり、フロー感と推進力、コントロール性も良くなり乗りやすくなる事でしょう。
ですが、波のパワーが出てくるサイズになってくるとPUがおすすめになります。
上達を目指すサーファーのサーフボード選び
上達を目指すのであればPU素材のサーフボードで練習する事をお勧めします。
私はサーフィンを始めた当時からEPS素材が好きで良く乗っていたのですが、周りからPUに乗った方がいいとよく言われていました。
そこでレギュラーボードでPUの板を作り、何年か乗りました。
少しずつ上達していく中でPUの板でサーフィンした方が上達に繋がる事に気付きました。
理由を3点解説していきます。
レールワークが身に付く
適度な反発力をもつPU素材のサーフボードでサーフィンする事で、レールワークを身に付ける事が出来ます。
例えば、
テイクオフからレール、テールをかまして波のトップで立つ。
アップスダウンのコントロールが容易に出来る。
ボトムターンで傾けやすくタメがつくれる。
ボトムターンでドライブターンが出来る。
適度な反発力で波に対してレールが食い込みやすいのでこのようなレールワークのコントロールが容易に出来ます。
ですが、推進力が弱い為、波のパワーゾーンをしっかり使う必要があったり、自分でコントロールしレールワークを覚え加速させるテクニックを身に付ける事が必要になります。
逆にEPSの場合は立ってレールを入れた状態を作れば、棒立ちでもパワーゾーンを外しても板が走って行ってくれます。
もちろんスピードが簡単に出せてたくさん乗れれば楽しいですが、この状況を経験した所で上達には繋がりにくいのは分かると思います。
板が走らないからダメではなく、そういう状況の経験を積んでいく事で、波の使い方やレールの使い方が少しずつ身に付いていくのです。
テイクオフテクニックが身に付く
PU素材のサーフボードはEPS素材のサーフボードと比べて重さがある事がほとんどですが、ある程度重さがある方が安定してスムーズなテイクオフが出来るようになります。
また波の巻き上がる力に対してサーフボードを押さえる事が出来れば出来るほどサーフボードに波のパワーが伝わり推進力を得る事が出来ます。
この時ある程度の重さがあり、反発力の低いPU素材のサーフボードの方が、押さえこむ事が容易に出来ます。
これがEPSのような軽くて反発のある板の場合、波の力の巻き上げに負けてしまいワイプアウトに繋がる事があります。
またテイクオフでの失速を防ぐために必然的に波のピークを取るようになったり、波の選ぶ目線が変わってきます。
テイクオフテクニックを上げる為にはわざと厳しい環境に身を置く事も必要という事です。
たくさん波を追いかけて、たくさん巻かれ、失敗から考えてサーフィンしてみましょう。
パワーのある波、掘れた波が怖くなくなる
PU素材のレギュラーボードに乗る事で、今まで恐怖心があった波が意外と乗れるようになったりします。
こういう波に乗る事で、技を仕掛ける場所やターンを仕掛ける場所などが見えてくるようになります。
さらにパワーのある波でEPSに乗ると波のパワーを受けすぎて板がバタつく事があり、コントロールしずらくなる事がありますが、このような場合にPU素材の板に乗ると板が波に張り付き容易に乗れる事があります。
いい波をたくさん乗り、コントロールする事を身に付け、目線を鍛える事で上達が早くなります。
サイズのある波やホレたダンパーでもテイクオフだけ、出来れば1ターンとか少しずつチャレンジしていき自信をつけていきましょう。
EPSの良さ
これまでPU素材が良いと解説してきましたが、EPSももちろんメリットは多いです。
- スピードが出やすい
- 失速しない事で技を入れやすい
- 軽さは技のキレや返しが速くなる
- 小波で楽しめる
いつでも楽しくサーフィンする為にEPS素材のサーフボードは最高だと思います。
正直なところ私の場合、小波やパワーレスの波の時にやっぱりEPSが欲しいと思う事があります。
また小波でも波全体を使って大きくサーフィンする為にフロー感は大事なので、やはり小波用でEPSは合理的な選択になると思います。
まとめ
サーフボードはたくさんのメーカーやその中にもたくさんのモデル、さらにサイズに素材PU、EPS、カーボンなどたくさんの要素から選ぶのでやっぱり迷ってしまうと思います。
忘れてはならない事は完璧なサーフボードなどないという事です。
それぞれにメリット、デメリットが有り、デメリットの部分を乗り手がカバーする事でサーフボードの性能を引き出していく事が重要です。
そういう意味でPUのレギュラーボードでサーフィンする事が上達の近道だと私は考えます。
サーフィンは経験値が大事なスポーツです。
経験値の高いベテランサーファーがサーフィンが上手な事がそれを物語っています。
上達したいと思っているサーファーは、PU素材のレギュラーボードでいろんなポイントでいろんな波をたくさん乗って経験値を積んで欲しいと思います。
そうする事で、サーフボードをコントロールする事を身に付け、一気に中級上級へとステップアップする事が出来るはずです。
その時、EPS素材のサーフボードを乗る事でEPSの性能の良さ、サーフボードの違いやフィンの違いに気付き、メリットデメリットが感覚で分かるようになって今まで以上にサーフィンが楽しくなるに違いありません。
ぜひあなたも一緒にサーフィンを磨いて楽しいサーフィンライフを送りましょう。
もしサーフボード選びに悩んでいるならPU素材のレギュラーボードを選択してみてはいかかでしょうか?
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